昨日編曲した「酒とバラの日々」の仕上げ。

映画をもう一回観て、
今度は音楽を追ってではなくて映画そのものを
ニュートラルに観ることができたので、
細かな感情表現や時代(1963年)への風刺、
主人公たちの苦悩などがさらによく理解できました。

主人公の二人は、
男性の方がショーの芸人夫婦の息子で
落ち着かない家庭環境から広告マンになっていて
女性の方は、厳格だけどお母さんが割と早くになくなってしまったっぽい
少し寂しい家に育って石油会社の秘書をしています。
そしてチョコレートをいつもかじっています。
男性の方は仕事の付き合いもあって初めから
ノンストップの大酒飲みだし、
そう、元から何かに依存しているのです。

僕もお酒好きですけど、
確かに、そこを逃げ場にして飲んでしまうと
沼の深みがあるような感じはわかります。
お酒で良い気分になっても
心の物足りなさって埋まらないんですよね...

編曲の方は、
映画の中に流れるソロ・ギターのアレンジをもとにした
前半に、後半は、有名なウェス・モンゴメリーの録音の
ウェスのアドリブを翻案したバリエーションにしました。

翻案、というのは、
スケールやフレーズのアイデアを少し借用しながら
クラシック・ギターの右手4本指での演奏に向いたフレーズを
再構築したのです。

ただし、ウェス・モンゴメリーという人は本当に天才で、
アクセントの位置、そこに来るスケール内でのグッとくる音選び
(基音やコード内の当たり前の音はアクセントのところには来ない)
大きなフレーズの作り方など、たった1コーラスのアドリブが
勉強し出したらずーっと感心してしまう世界。

今回もたくさんの「酒バラ」聴きましたが、
ウェスのこれはけっこう上位何本の指かに入る歴史的名演じゃないかな...
曲をアドリブ交えて演奏すること自体はそれほど難しくないので
シンプルになりすぎたりすぎたり奇をてらってしまったり
しやすい曲みたいでした。

それと今日は懸案事項だった大きな宿題も
やっと一歩踏み出した。
振り返ってみればよく働いた。

そして今日は神社にもいった。IMG_5140.jpg
























カテゴリー 音楽
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