滑ったりしてお怪我のないように。
昨日パットさんのステージを観て、
音楽家にはいろいろな円熟の仕方があるなぁ
と考えを巡らせておりましたが、
それで思い出したのがこちら。
昔、
FM番組やってた頃は
2000年代の初めでしたから、
パヴァロッティ、全盛期過ぎたよね、
という雰囲気があって
番組で「誰も寝てはならぬ」をかける時も、
もう少し古い、80年代くらいのパヴァロッティの録音を
スタッフさんが選んでくるので、
ま、そっちももちろん脂が乗ってて良いんだけど
誰がなんと言っても僕はFIFAワールドカップの
ロサンゼルスの時のが好きだ!!
と言い張って、
一度、なんでも自分の好きなものをかけていい日に、
94年のワールドカップのCDかけてもらったら、
まだ微妙に、スタッフさんが
確かに...これ、もいいですね...
みたいなリアクションだったんだけど、
その後、王子ホールでシリーズを始める時に、
何かのきっかけで「ネッサン・ドルマ」の話になって
僕は94年のロスのワールドカップの時のが、
って話したら、支配人のHさんが
いたく賛同してくださり、とてもうれしかったんですよね~
と、いうことを思い出し、
僕はどっちかっていうと
少し脂と艶の衰えた?
乾き始めたパヴァロッティの声好きだったな〜と
ググってみたら、
やーい、ざまあみろ (失礼)
今や上の94年のがダントツで試聴されているっぽいですね。
ちなみにこの94年の時は、
プラシド・ドミンゴが
フェデリコ・モレノ=トローバのサルスエラの曲とか歌っていて、
全体がとても素晴らしいコンサートです。
先日も書いたかもですが、
知人がSNSにビリー・ジョエルの来日公演の動画を貼っていて
その声が、ま、もちろん、クラシックとロックの歌い方で
全然違いますけど、
ちょうどパヴァロッティの声が乾いていったような熟成の仕方を
思い起こさせてくれたのです。
そしたら、後でセットリスト見たら、
ビリー・ジョエルも「ネッサン〜」歌ったんですね。今年。
同じようなことを考えた人がいたに違いない。
熟成といえば、
ジム・ホールの最後の公演もすごかったな〜〜
パット・メセニーはまだゴリゴリにエネルギッシュでしたけど、
このあと、どんな風に枯れていくのか、
それを同じ時代に見ることができるのは
たいへんな幸福です。
いろいろ、先達からは学ぶことが多いです。