パガニーニはとても魅力的な音楽を書きます(当然ですが)。
コロナになりたての時に
Twitterにアップしてた小品なんかでもそうですけど、
シンプルな曲ほどよくできてます。
どう言うところがかっていうと、
「グランド・ソナタ」の最終楽章の
アンダンティーノ・ヴァリアートのテーマとかでも、
メロディーと低音と合いの手、たったこれだけの要素なのに、
とてもうまく音と音がカラフルに交差するように書いてあります。
それはうまい具合に低音とメロディーが
とても単純なハーモニーの中で不協和になるとか、
メロディーの長い音符にアポジャトゥーラが来るとか
そう言う細かいことなんですけど、
残念ながらジュリアーニやカルリには
まったく思いつけなかったアイデアの宝庫。
ギターはこれだけシンプルでも
これだけの音楽を奏でられると言う
良いお手本です。
下町のどこにでもいる夫婦のちょっとした喧嘩が
傍目に見ていて面白い感じに書いてある。
あるある話だから
頭を使って聞かなくても良いのだけど、
ちょいちょいウィットに富んだ会話で言い争うから
第三者にはちょっと面白い。
この絶妙さ加減。
ここで問題になるのは、
奏者、つまり演じ手にとっては、
それをどのように表現するか、
と言うのと同じかそれ以上の比重で、
「良い声(音)で演じる」
と言うのが大切になってきます。
なんでかって言うと、
どう演じるか、と言うことにおける
シェイクスピア的な深まりはそこには要素としてあまりなく、
感情がストレートにクリアに伝わってくる
美しい音響がとても重要なのです。
これはちょっと
オペラとか、パヴァロッティの声とか、
そう言うイタリアのとてつもないものにつながる何か、です。
僕も正直若い頃は、
音楽的な、ハーモニックな情報がそれほど豊富とは言えない
ジュリアーニの曲とか、辟易していましたが、
今では全然退屈せずにず〜っと練習していられます。
なぜなら、うまく力を抜いて、最善の音で曲が鳴り響く、と言うのは
どこまで追求しても終わりがないし、
体調さえ良ければずっとやっていて飽きないことなのです。
それがパガニーニなら、、、、
いわんやおや。
あ〜、
早く初心者の教材が全部パガニーニにならないかなぁ.....
およそ30年前にローマを
キューバの作曲家、カルロス・ファリーニャスとその奥さんと旅行した写真。
多分ホアキン(・クレルチ)が撮影
わか〜〜〜〜〜〜〜〜〜(^ ^;)p