北村聡くんとデュオの後は、
現在日本で最も忙しいベーシストのひとり
西嶋徹さんをお迎えしてのセッション。
カルロス・ガルデル:ボルベール
Carlos Gardel : Volver
ボルベールはカルロス・ガルデルが書いた
たくさんの素敵なタンゴの歌の中の一曲です。
もともとガルデル自身の映画『想いの届く日』の
中で歌われています。
で、この曲をテーマ曲にしている
ペドロ・アルモドバル監督ペネロペ・クルス主演の映画『ボルベール』
というのがあるのですが、
この映画の中でのアレンジはフラメンコのカンテ風になっていて、
劇中ではペネロペ・クルスが歌いますが、
声はエストレジャ・モレンテさんが歌っています。
ちなみに話は全然違いますが、
このエストレジャ・モレンテさんというのは
エンリケ・モレンテさんという巨匠カンタオールの娘さんで、
このエンリケさんが
僕が好きなカルロス・サウラ監督によるアルベニスの曲ばっかり
アレンジして踊っている映画で、
クラシック・ギターでよく弾く「グラナダ」の中間部に歌詞をつけて歌っているのですが
これは僕は大好きでとても影響を受けました。
ちなみに北村くんとのデュオはこんな様子。
ここに西嶋くん合流します。
先日10月に王子ホールでは3人で弾いたのですが
とても良かったです。
ルイス・バカロフ:イル・ポスティーノ
Luis Bakalov : Il Postino
続いて先日も話に出た
ピアノでタンゴ・アルバムも作っていたアルゼンチン生まれの作曲家、
ルイス・バカロフの代表曲。
今回のアレンジは
2011年にサイトウキネン・フェスティバルで
渡辺香津美さん、cobaさん。ヤヒロ・トモヒロさんと一緒に演奏した時に
香津美さんcobaさんとトリオで演奏するために編曲したものが
もとになっています。
映画の中で登場するバカロフによるミロンガをCmからAmに移調させて
これも劇中に登場するメインテーマの軽快なアレンジ・バージョンと
ミックスしたものです。
アストル・ピアソラ:バンドネオン、ギターとベース
Astor Piazzolla : Bandoneón,Guitarra y Bajo
この曲は映画から離れまして、
ピアソラによるこの編成のための唯一の曲です。
曲調はとても懐かしさを感じさせる温かなもので、
古典タンゴの下町風の雰囲気とピアソラのオリジナリティが
とてもよく融合しているように思います。
アストル・ピアソラ ~青木菜穂子編:アディオス・ノニーノ
Astor Piazzolla ~arr.Naoko Aoki : Adios Novino
前半の最後は、この日のコンサートの
最終兵器!?!?! なのか、
いえいえそんな野暮な表現は決してしてはいけない
柔らかなたたずまいなのにタンゴ始まると素晴らしい迫力の
当代きってのピアニスト青木菜穂子さんが登場、
彼女のアレンジで「アディオス・ノニーノ」をお届けします。
多分お客さん全員、
あ〜〜この編成でもっと聴きたい!!!
と思ってくださると思うのですが、
ここで休憩。
まだまだ焦らします。。。笑