フランシスコ・カナロ作曲の名曲、
「マドレセルバ」を北村聡さんと一緒に演奏するために
バンドネオンとギター用に編曲。


この曲は
映画「イル・ポスティーノ」に使われているのですが、
「イル・ポスティーノ」の有名な音楽を作曲した
ルイス・バカロフ自身もこの「マドレセルバ」を気に入っていたみたいで、
というか、「イル・ポスティーノ」の中で使われているこの歌を歌っている
カルロス・ガルデルが大好きみたいで、
ガルデルに捧げるピアノ・ソロのアルバムや、
ガルデルの曲をピアノ用に編曲した楽譜を出版したりしています。


それで、
僕も今回の編曲は
バカロフのバージョンを下敷きにしようと思って
ちゃんと聴いたら
なんとバカロフさんはこの「マドレセルバ」の気に入った部分を
うまく編集して半分くらいの長さにして弾いていた。


これはこれですごい説得力があるんだけど
ガルデルさんの歌に申し訳ない感じがしたので、
ガルデルさんの歌にしかない部分も自分なりに
バカロフのアレンジ風(でもないけど)に捏造(??)して、
編曲いたしました。


キース・ジャレットがチャーリー・ヘイデンとデュオで弾いている曲で、
「ワンデイ・アイル・フライ・アウェイ」という
ランディ・クロフォードの唄った歌がありまして、
キースはそのカヴァーでAメロをすっ飛ばして
いきなりサビみたいなところから始めて
何度も繰り返す感じに似てなくもないです。

歌詞がないから繰り返してもしょうがないじゃないか、
という発想なのか、
僕、ここが好きなんだもん、なのか。

その自由な感じは好きだなぁ・・・

ちなみに映画「ムーラン・ルージュ」で
ニコール・キッドマンが歌ってる
「ワンデイ・アイル・フライ・アウェイ」を聞くと、
キース・ジャレットのバージョンが正しく思えてくるから不思議。

あと、
バカロフさんのガルデル・アルバム、
個人的にはすごく好きです。