大学時代、
福田先生のところで同門だった井上さんという女性ギタリストとの
デュオ・コンサートのために、
フォーレの「ドリー」をギター・デュオにアレンジしていただいたのが
佐藤弘和さんと初めてご一緒させていただいた音楽会でした。

弘和さんのアレンジは、
いつも自然なギターの響きをたいせつにされていて、
同時にピアノのコンクールの課題曲に採用されたほどの
作曲や理論に対してのしっかりとした裏付けがあって、
他のギタリストのアレンジにはない
絶大な信頼感がありました。

同じように、
彼の作曲するギターのための作品には、
それを演奏して楽しむ、演奏家や、聴衆に向けての
優しい眼差しがいつもありました。

僕がひところ、
割と頻繁にテレビやラジオの生放送でアンサンブルなどを演奏する機会があった時、
いつも、出演のメンバーに合わせてアレンジをしていただいていました。
音楽的な充実度と、
生放送の緊張感に耐えるだけの
演奏のしやすさが絶妙なバランスで両立しているのは
弘和さんの楽譜だけでした。

NHKのニューイヤーコンサートの幕間での
高木綾子さんとの演奏。
もう10年も前ですね。



他にも、
天羽さんといつも演奏しているグノーのアヴェ・マリア、
これはイントロダクションがチェロ組曲第1番のプレリュードで、
その後もチェロ組曲の変作の上に歌が展開される
素晴らしいアレンジです。


現在は、
原善伸先生の弘和さんの作品集となるCDの
録音をお手伝い中。

もっと弘和さんと仕事をご一緒させていただきたかったです。。。
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