最初はバンドネオンの北村聡くんと
市川市にある洋館でタンゴのデュオ演奏。
久しぶりでしたがそれだけに
お互いの音楽の進化や成長を確認できて
楽しかったです。
北村くんとは、
来年の2月に王子ホールでも共演するのですが、
こちらはなんと発売直後にチケット完売。。。
皆さんには夜のコンサートで何か聴いていただける機会を
作れたらと思っていますのでどうぞご期待ください。
その翌日は、
7月にやってもりあがったメンバーのバンドと
雑司が谷エル・チョクロでボサ・ノヴァの名曲を中心とした
ジャズ・セッション。
田中邦和さんのサックス、鬼怒さんのギター、
西嶋徹さんのベースと一緒にとても盛りあがりました。
ライターの中川ヨウさんが素敵な記事を書いてくださいましたので
そちらもご覧ください。
で、
ここまでは、全然現代音楽週間じゃないじゃん、
て感じなのですが、
実はこれらの本番に明け暮れる裏で、着々とリハーサルしていた
ピエール・ブーレーズの超難曲、「主のない槌(ル・マルトー・サン・メートル)」
の演奏が7日にありました。
いつも参加している東京シンフォニエッタの定期に参加したんですが、
もうずいぶん前に尾尻雅弘さんの演奏で聴いて以来、
自分がこの曲を演奏することになるとは。
で、やはり、刻々とテンポは変わるしリズムを数えるのは面倒だし
アンサンブルに一瞬たりとも気の抜けない作品でしたが、
読みこめば読み込むほど巧妙に精緻に構築されていて、
西洋の思想文化の最先端のような曲でした。
東京シンフォニエッタの素晴らしいメンバーのおかげで
演奏はとてもうまくいって、思い出に残るコンサートになりました。
ソリストのアルトの半田美和子さん、一番活躍するアルト・フルートの斎藤和志くん、
それから、代役として5日という短期間でこの曲をマスターし演奏してしまった
ヴィオラの吉田篤くん、鋭いリズムのアンサンブルでささえてくださった
打楽器の松倉利之さん、和田光世さん、二ツ木千由紀さん、
皆さんとご一緒できてとても嬉しかったです。
そして翌々日の昨日9日は
同じ東京文化会館の小ホールで
全音さんの「四人組とその仲間たち」の演奏会。
金子仁美さんの新作「味覚・嗅覚~基本編」を
大萩康司くんと演奏しました。
酸味、甘味、塩味、苦味、旨味
の5曲からなる組曲で、
リズムの遊びや、多彩な音色、
ダイナミクスの掛け合いやホールの響きを愉しむ余白など、
いろいろなギターの音色を楽しみました。
康司くんと合わせしたりご飯食べたり
遊んでるみたいに音楽作れたのが良かったです。
ちなみに、
使用ギターは3日、4日、7日がラミレス。
昨日は今井さんのメープルでした。
メープルはやはり音がまろやかで、
文化会館の小ホールで弾けて良かったです。
しかしそれにしても、
現代音楽のこの濃厚な連続と合間のタンゴ、ジャズセッション、
もう眼と頭が限界でございます。
とはいえ、
今日から26日のリサイタルの練習に焦点を絞って頑張ります。